■監督:森 健
■1990年
■25分
私が思うに、80年代当時、「性の目覚めが『きまぐれオレンジ☆ロード』だった」というチビッ子男子の方は多かったのではないだろうか?
どんなマンガ雑誌にも お色気担当の作品があるものだが、80年代の《週刊少年ジャンプ》においては『きまぐれオレンジ☆ロード』が、一時期それを担っていたと思う。
私がそれを感じたのは単行本の6巻目ぐらいから。
最強の美少女神絵師でもあった まつもと泉先生のペンに、明らかに尋常ならざる鼻血ブーなブーストがかかり始めたのだ!鼻血ブースト!
あの まどかさんを始めとする美少女キャラたちの、パンチラ!ブラチラ!着替え!水着!お風呂!フルヌード!
これらのどれかを毎週欠かすことなく必ずどこかで誠実に挿入。
ストーリー的にお色気シーンを入れるのが無理な時でも無理やり扉絵で誠実に挿入。
他誌のアイドル水着グラビアなど消し飛ぶこのお色気サービスの破壊力に、当時すでに『くりいむレモン』などを経験済みの立派な大人な高校生の私でさえビックリクリクリ!完全に理性など消し飛んでいた。《GORO》のヌードグラビアをジッと見つめる5浪の孤独な童貞青年の顔で《少年ジャンプ》の『きまぐれオレンジ☆ロード』のページをジッと見つめていた。
ましてや チビッ子男子なら言わずもがな!
これで目覚めない子がいたら、逆に心配なぐらいである。
『きまぐれオレンジ☆ロード』。
それは大人への性長の道。
そんな、多くの《週刊少年ジャンプ》チビッ子読者たちをネクストステージへジャンプさせた『きまぐれオレンジ☆ロード』の、OVA第2期の2作目。
それがこの『ハリケーン!変身少女あかね』である。
まどかとひかる、2人のヒロインの間で相変わらず優柔不断にゆれっぱなしの恭介。
ある日、いとこの あかねと久しぶりに刺激的すぎる再会をする。
同じ家系ゆえ、あかねも超能力者。
相手に暗示をかけ別人になりすます、一種の「変身能力」を持っている。
あかねは、恭介と押しかけ彼女の ひかるの仲をより深めてあげようと、超能力を駆使して超おせっかい!
その上、同じ女の子である まどかになんと一目惚れ!事態はどんどんややこしいことに。
恭介、まどか、ひかる。
「本当のこと」を口にすれば壊れてしまう危ういバランスをスリリングに保っていた恋のトライアングルを、何も知らぬ あかねというハリケーンがついに破壊する!?
テレビアニメ版には登場しなかった、カテゴリー5クラスのハリケーン的トラブルメーカーあかねがOVAで襲来。
あの松井菜桜子さんが「ボク」という一人称で演じたこのOVA版あかねは、ルックスも原作とまったく違いボーイッシュ。
しかし、他人になりすましてはおせっかいを焼き、結果的にシャレにならん誤解を招くことになってしまう、原作同様か、それ以上の名トラブルメーカーっぷり。
恭介ならずとも「それだけはやめてくれ!」と思わず叫びたくなるような、けっこう強烈なラブサスペンスをハラハラ味わうことになるだろう。
そんな あかねと ひかるの出会いのシーンのサイレント映画風なモノクロ字幕処理や、ディスコで流れる『鏡の中のアクトレス』のバンド演奏インストバージョンなどなど、演出もなかなか芸が細かく凝っている。
クライマックスで恭介がコテコテの悪モノたちに向かって、珍しく大爆発させる超能力描写もプチ『AKIRA』な大迫力!
また、本作は、恭介が地獄のような苦い思いをするエピソードではあるが、まどかさんのテニススコートと水着が同時に観れるという、1粒で2度おいしい激甘サービス回でもある。
その上なんと「寸止め ぱふぱふ」なシーンまであり!
直後に当然のことながら まどかさんのフルスイングビンタをくらった恭介と一緒に昇天必至。チビッ子男子なら目覚めること間違いなしだ!
- オススメ度…60/100
- 無料動画の配信…Youtube
- 有料動画の配信…なし
- ソフトのレンタル…なし
- ソフトの販売…Blu-ray BOXに収録あり!
※『きまぐれオレンジ☆ロード』のOVA一覧です(製作された順)↓