■監督:森脇真琴
■1988年
■10分
『ドキドキ学園』とは!?
80年代OVA博士の顔でこのサイトをエッヘン運営している私。
ですが何を隠そう『ドキドキ学園』のことをぜんぜん知らない!
ごめんなさい…
『ドキドキ学園』…
ちょっとコミカルなイラストやダジャレチックなキャラ名などの雰囲気から察するに、この頃、パパママたちがビックリするぐらい日本中のチビッ子たちを夢中にさせていた『ビックリマン』的なものなのだろう。
しかし私はこの未曾有のビックリマンブームからは微妙に世代がずれており、すでにチビッ子ではなく、『うろつき童子』や『くりいむレモン』を観てはビックリクリクリしている立派な中学生ぐらいだったので何を隠そう『ドキドキ学園』のこともぜんぜん知らない!
なのでこのたび「ドキドキ学園」でさっそく検索。
すると確かに大人もドキドキする学園女子高生モノAVのおっぱい画像がいっぱいPC画面上に飛び出してきたので、落ち着いてもっかい「ドキドキ学園 お菓子 OVA」で検索。
その結果わかった。
このAVじゃないほうのOVAのほうの『ドキドキ学園』。
やはり元は お菓子。
《チョコエッグ》や《セコイヤ》などで有名なフルタ製菓さんの、オマケシール付きチョコレートお菓子。
最初は『ドキドキ学園』という商品名の通り、生徒や先生キャラたちが描かれた学園モノのシールだったらしい。
しかし途中で急に路線を変更!
ヒーローな開運軍団&ヒールな妖怪へんげ軍団のシールにへんげ!商品名はそのままノーへんげ!
学園感皆無なのはそのためである。
ロッテの『ビックリマン』に次ぐ大人気で、マニアの間では現在もオークションサイトなどでシールの取引きがされているようである。
私もちょっと見てみたが、分割支払いプランまで用意されたあまりの高値にビックリ&ドキドキ!
子供のお菓子のオマケなのに子供がいてもおかしくない大人の私にも大人買い不可能な値段がつけられておる。
いい歳こいて私が貧乏すぎるのかもしれないが!
さて、このOVAは へんげしてからの『ドキドキ学園』ワールドをアニメで表現した作品。
以前このサイトで、秘伝なのに大々的に大紹介させて頂いた『秘伝忍法帳』とおなじ「ビデオヒーローシリーズ」として販売された。
レンタルなどは無し。
ストーリーはこんな感じ。
開運軍団の住む世界から《聖フラワー3姉妹》という美女たちがさらわれた!
憎き犯人はもちろん妖怪軍団!
選ばれし勇者たちは、3姉妹を取り戻すべく悪の巣窟《妖鬼大魔城》を目指す!
そこで待ち受けていたものは…という、ヒロイック・ファンタジーの王道を征く力強くシンプルなもの。
《聖フラワー3姉妹》をはじめとする女性キャラたちが、なかなか何げに色っぽい。
80年代OVAの基本捕獲テク「触手でグルグル巻き!」で囚われたその姿や、露出度高めで守備力低そうな最強のあぶない水着コーデに、チビッ子男子ならば何かしらが目覚めてレベルアップするかもしれない。
そして《妖鬼大魔城》にカチコミした勇者パーティーと妖怪軍団が繰り広げるバトルも何げに熱い!
「え?チビッ子向けオマケシール付きチョコレートのやつなんでしょ?」と甘く舐めてたらやられること必至!
ドラクエのスライム的なザコキャラ相手の無双バトル、バラモス的な中ボス相手のぷちハラハラバトル、あっと驚く真打ちヒーローの参上を経て、あっという間に息もつかせぬ怒涛の勢いで突入する最終バトル!
字面からしてまちがいなく悪そうなラスボス《妖鬼大魔帝》は、りゅうおうもビックリの3段階変身!
その上、字面からしてまちがいなく強そうなヒーロー《最強源神》の胸に凶悪な管を挿入&怪しいエキスを注入!
巨大な卵に変え、妖怪として孵化させるという、さすが80年代OVAなグロえっぐイイ必殺技を華麗に披露!
果たして《最強源神》の運命は…?
そして戦いの行方は…?
監督をなさった森脇 真琴(もりわき まこと)さんは、『うる星やつら』や『さすがの猿飛』などなど数々の作品で鍛えあげられたさすがの匠の腕を存分にフルスイング!
ほぼバトルオンリーなストーリーに「やられたと思ったら実はやっていた」的な攻守勝敗が二転三転する工夫をこらしまくり、奇妙なエッセンスも加え、見事に興奮の渦を巻き起こした。
上映時間わずか10分、見応えは充分!
チビッ子はもちろん大人もドキドキできる超短編良作バトルOVAだ!
- オススメ度…62/100
- 無料動画の配信…INTERNET ARCHIVE
- 有料動画の配信…なし
- ソフトのレンタル…なし
- ソフトの販売…中古のVHSがオークションなどでたまに
※執筆にあたり、こちらのサイトを参考にさせて頂きました。ありがとうございました。