■監督:秦義人
■1988年
■10分
80年代当時、何やら正義のヒーローっぽいキャラが、ワルモノっぽいキャラに「ぐわー!」とオシシ仮面みたいに炎で丸焼けにされるアニメCMがテレビでやたらとバンバン流れていた。
それがこの『秘伝忍法帳』だった。
「これ…なんかチビッ子の間で流行っとる、ビックリマン的なシール付きお菓子なんじゃろうのう…」と思いつつ、その頃もう高校生ぐらいだったので、山田風太郎先生の忍法帖は夢中で読んでいたが『秘伝忍法帳』はちょっとスルー。
このOVAについて書くには、秘伝だけに私にはあまりにも知識が無さすぎ。なのでちょっと調べてみた。
あのCMも、もしかして……あった!Youtubeに! ↓
な…懐かしい!(「ぐわー!」という苦悶のセリフはなかった。脳内で勝手に付け足していたもよう)
この『秘伝忍法帳』、お菓子じゃなくて、エスキモーさんのシール付きアイス。
「妖忍界」の覇権をめぐり、いくつかの勢力に属する個性的な忍者キャラたちが激しい戦いを繰り広げる!…という戦国ニンニンファンタジーらしい。
なるほど『赤影』から『NARUTO』まで、いつの時代もチビッ子は忍者好き。ひんやり冷たいアイスだけどそれに付いてる忍者シールが彼らのコレクター魂を熱く燃え上がらせたのだろう。
Amazonなどで、たった1枚のシールがビックリマンもビックリな高額で販売されておりビックリである!(値段を見て腰を抜かさぬよう気をつけよう!)↓
「コロコロコミック」と並びチビッ子たちの月に一度のお楽しみ、私も中2ぐらいまでどうしても買うのをやめれなかった「コミックボンボン」にマンガの連載もされていたとのこと。そんなメディア展開もあったとは!さっそく購入&読んでみた。↓
作画は、シュガー佐藤先生。
全然甘くないSFSM奇書『家畜人ヤプー』や、石ノ森章太郎先生の右腕として数多くのヒーローもののコミカライズを手がけた方だ。
登場するのは「おにく盛々(おにくもりもり)」「葉楼三休(はろう さんきゅう)」など、素敵にチャイルディッシュなネーミングの忍者キャラたち。
殿が2秒で考えたたけし軍団のメンバーのような名を持つ彼らが、鎌を敵の口につっかえ棒みたいにブッ刺して「忍法!空いた口がふさがらない!」とか、大砲をブッ放して「忍法!とび道具!」とか「それ、もしかして忍法じゃないんじゃ…?」とツッコミたくなる…ような気持ちすら吹き飛ばすバイオレンスかつコミカルな大技を次々披露!ニンとも楽しい作品だった。
このOVAは、バンダイさんがシールやミニブックなどのスペシャルオマケ付きで販売したもの。レンタル屋には並ばなかったもよう。
上映時間わずか10分。正式なフルタイトルは『秘伝忍法帖 白獅子五番勝負 五十島の戦い』。
タイトルの通り、秘伝忍法帖ワールドのヘッドキャラ「白獅子」が、部屋で待ち構える5人の敵と順番に戦っていくという死亡遊戯な作品。(ブルース・リーみたいに血をなめるシーンもあり)
敵キャラが登場するたびに、まるでシールのように名前が出てバックがホログラム処理になる演出が凝っている。
何を隠そうYoutubeで観たのだが、コメント欄に熱い感想を書き込んでおられる方がいた。
当時、シールを夢中で集めたみなさんには、きっと懐かしく楽しい作品なのではないだろうか。
ちなみに、本作のラスト。
「白獅子の戦いは果てしなく続く!この世に悪のあるかぎり!」というナレーションに続き、白獅子役の玄田哲章さんが「何か」を叫んで終わる。
アレは何て言ってるのでしょうか?どうしても聞き取れなくて…
「コラー!」と、世を乱すワルモノたちを叱責しているのか?
それとも「トラーイ!」と、まだ来ぬ平和のため、次なる戦いにトライするぞという意志表明をしているのか?
それとも『秘伝忍法帳』フリークの方なら誰でも知ってる決めゼリフ的なものなのか?
わかる方がいたら教えてほしいでござる!忍法!読者に丸投げの術!
- オススメ度…51/100
- 無料動画の配信…Youtube
- 有料動画の配信…なし
- ソフトのレンタル…なし
- ソフトの販売…オークションなどに、たまに出品されるのみ