『PUNKY FUNKY BABY』パンクに穴だらけでいかれててかわいい変てこSFギャルアクション！

■監督：佐藤功
■1985年
■26分

そのオリジナルVHSテープが発見されれば、いつもオークションなどでビックリ高値で取り引き！
好き者コレクター界隈で今もビチビチ元気いっぱい暴れまくっている「80年代OVA界の小さなレアモンスター」こと『LITTLE MERMAIDシリーズ』！

その第3弾！…にしてリトル問題作！
それがこの『PUNKY FUNKY BABY』である！
ダーティーペアっぺえ２人のヒロインが、お色気あり、パロディーあり、バイオレンスあり、バイクチェイスありの悪ノリ大暴走を繰り広げるSFギャルアクションだ。

はるかはるか昔。宇宙のどこか。
スターウォーズばりに異星人たちがにぎやかに共に暮らす星にて。
なかよしラブリーエンジェルな２人組、ファミとシアンは、ショッピングの帰り道、たちの悪い暴走族にナンパされる。
何とか逃げ出し、処女喪失の危機を切り抜けるも、ビンビンで追いかけてきた暴走族たちとバイクチェイス！

激しくもまったりとしたデッドヒートの末、何とかふりきった２人がさまよいこんだのは「約束の地」と呼ばれる場所。
ビンビンだった暴走族たちもフニャチンでションボリ引き返すデンジャーゾーンであった…

画像をご覧になって頂いてわかる通り、冒頭でヒロインの2人を襲う暴走族のリーダーは鉄雄である。
『AKIRA』のラストでビッグバンが起き、宇宙が生まれ、新しくできたこの星で転生し、また暴走族をやっていたもよう。
このことからも本作は『AKIRA２』もしくは『シン・AKIRA』と言えるであろう。

『LITTLE MERMAIDシリーズ』は後に会社やタイトルを変え再販されたり、100円ショップ大王のダイソーから激安DVDが出たりしたのだが、その際もこのパート3だけは絶対に収録されなかったとのこと。
どうやら生まれ変わっても本作で大暴れしてた鉄雄のせいでリトル問題作と見なされたらしい。

にせ鉄雄のことはともかく、2人のヒロイン、ファミとシアンが明るくてかわいい。特に声がかわいい。
エンドロールで出演者のお名前がなかったので、どなたが演じられたのかわからないが『世界名作劇場愛の若草物語』のジョオや、ドリームハンター麗夢ぐらい明るくてかわいい。

「お色気シーンは全部レイプ」という本作だが、底抜け陽性キャラの2人の明るさや、頭身低めのギャグ漫画体形、ブーストのかかった80年代デフォルメ作画などが陰惨さを完全に消去！
ついでにエロさもちょっと消去！

18禁作品としての最大の見せ場は、にせイウォーク族みたいなヤツらに捕まった2人が、マッパで吊るされ、ダブルロストバージンしてしまうシーン。

しかし、ラジコンのリモコンみたいなメカで体を操られ、むりやり股を開かれるのは言わずもがな、ゴムみたいに体を引っ張られ、マリオネットみたいに色んなポーズを取らされ、しまいにやっぱり「シェー」までやらされる始末。
コメディ演出の効いた珍SFSMシーンのおかしさ、オモシロさが先立ってしまい、先勃たないかもしれない！

しかしギャグとエロがクルクル変わるシーンを巧みに演じた山田栄子さんと松井菜桜子さんのお2人は本当にお見事！すばらしい名艶。サービス満点。
特に山田栄子さんのアンアンな桃色吐息というのはかなりレアな気がする。なんか得した気分！

他にも、わずか26分の作品なのにやたらと多用されるバンク（同じシーンの使い回しのこと）、ぎこちないズームやオーバーラップなど、自主製作アニメのようなチャーミングな見どころが満載！
「えっ!?これで終わり!?」と、デリヘル嬢がイカせてくれず、まさかの寸止めでプレイを終了させた時のセリフが思わず口から飛び出る、唐突すぎる衝撃のラストも必見！
毎回度肝をブチ抜いてくださる『LITTLE MERMAIDシリーズ』だが今回もご安心を！
『PUNKY FUNKY BABY』のタイトルに偽りなしの、パンクに穴だらけで、いかれてて、かわいい変テコOVAに完璧に仕上がっております！