■監督:中村孝一郎
■1989年
■25分
80年代に青春を過ごした この世のすべての人が通った甘酸っぱい道『きまぐれオレンジ☆ロード』!
原作と共に大ヒットしたテレビアニメ終了後に『白い恋人たち』『ハワイアンサスペンス』というCOOLでHOTな2本の良作OVAが作られた。
当然、人気はさらに過熱。
第2期OVAシリーズとして4本の制作が景気よく決定。
その1本目がこの『吾輩は猫であったり おサカナであったり』である。
恭介と、まどかと、ひかる。
安定のあやうい三角関係 真っ最中のこと。
おじいちゃんが「両端を持った者の魂が入れ替わる」という魔法のロープを持ってきたせいでヤバいトラブル発生!
まるでアニメみたいに悪いタイミングが見事に重なり、恭介がなんと金魚と入れ替わってしまったのだ!
しかも似た魚がたくさんいる金魚すくい中にまぎれこんでしまい、どれが恭介なのかわからない!
やばいシチュエーションの兄を救うべく奔走する妹のくるみとまなみ。
しかし2人の努力むなしく、またまたアクシデント発生!恭介の魂は今度は猫のジンゴロの中に入ってしまう!
ニャンともしがたくあてどなくションボリ歩く猫恭介の前に現れたのは?
吾輩は猫であったり おサカナであったりする恭介は、果たして無事に人間に戻れるのか?
原作の2つのエピソードを《魔法のロープ》という新アイテムを使って巧みに繋げた入れ替わりドタバタSFラブコメディー。
以前、どなたかお名前は忘れたのだが、ある有名な方が『きまぐれオレンジ☆ロード』に関して「高度な恋愛模様もきちんと描けるのだから、何でも簡単に解決できてしまう「超能力」という要素は必要なかったのではないか?」という趣旨のことを述べておられた。
しかし、この『吾輩は猫であったり おサカナであったり』や、「赤い麦わら帽子」の謎が見事に解け、何もかもが美しく繋がり、奇跡のように時がダ・カーポする、あの最高に感動的なタイムスリップ長編伝説神回『想い出の樹の下で!』などを観ると、やはりSFファンタジー要素があって良かった、楽しかったと、個人的には思う。
また本作は、お色気サービスもいつも通りバッチリ。
おサカナ恭介の まどかの胸の谷間めがけた潜り込みダイブ、ダブルヒロインが太もも&胸元をチラ見せしながらウインクをバシバシ決めまくる誘惑合戦、恭介ならずとも悶絶死必至な下着丸出し生着替え、そして大変うれしめずらしい「まどかさんの乳ゆれ」などなど、バラエティーに富んだお色気シーンがいっパイ拝めてしまうムチムチプリン仕様。
声優の皆さんもナイスボイス!
まどかを演じた鶴ひろみさんのお姉様な魅力はもちろん言わずもがな。
そして、ひかるを演じた原えりこさん(本作では光野栄里さん名義)の、ちょっと鼻にかかるコロコロとしたオンリーワンなあのお声にブーストがかかっており、いつもにも増してチャーミング!聞いてるとまるで鈴の音のように耳に心地イイ!
「恭介がまどかとひかるの間でフラフラ優柔不断なのも仕方ない。」と改めて思った。
2人のヒロインが、本編とガラッと雰囲気が違う、別人のようにアダルトな絵柄で描かれたエンディングも必見。最後までサービスたっぷり。
スタッフロールには時を超えて新世紀にも大活躍をされる大物アニメーターのお名前がズラリ。
そんな本作『吾輩は猫であったり おサカナであったり』は、第2期OVAの他の作品とまとめて、特別に先行劇場公開もあったりした。
この80年代最キュンの恋愛モノ『きまぐれオレンジ☆ロード』がどれほどみんなに愛されていたか!
このことからも良くわかるってものである。
- オススメ度…68/100
- 無料動画の配信…Youtube
- 有料動画の配信…なし
- ソフトのレンタル…なし
- ソフトの販売…Blu-ray BOXあり!
※『きまぐれオレンジ☆ロード』のOVA一覧です(製作された順)↓