■演出:長谷川康雄
■脚本:首藤剛志
■1986年 36分
80年代当時、ビデオレンタル屋で見かけ、そのタイトルとジャケ絵から「宇宙を股にかけた、かなりショッキングなピンクアニメにちがいない…グフフ…」と思っていた。
観たら全然違ったのでショックを受けた。ピンクショック!
いや、正確に言うと「宇宙を股にかけた」ってとこは当たっていた。
17歳の女の子・ミッチーが、UFOにさらわれてしまった好きな男の子を探すため宇宙船に乗り込み、どんな妨害障害もモノともせず、恐れを知らぬ一途な乙女のキャピキャピパワー全開で、星の海の中をノンストップでハリケーンのように駆け抜けていくというお話。
80年代アニメファン的には、とにかくスタッフの皆さんが超豪華。
宇宙スペースNO.1脚本家・首藤剛志さんのシンプルかつ力強い脚本は言わずもがな。
美少女キャラ界の鋼の鬼こと平野俊弘さんがデザインをしたヒロイン・ミッチーは最初、声しか聞こえず、顔がなかなか見えない怪獣映画式の焦らし演出。
佐久間レイさんの「止まらないモン!」「戦争なんて知らないモン!」などのモン絶ボイスに「は…早く顔が見たい!」とジリジリ。そしてついにやっとミッチーが振り返ってくれた時のかわいさたるやさすが平野キャラ!怪獣級の破壊力だ。
大貫健一さんや垣野内成美さんが参加なさった作画は80年代アニメ的美しさ、躍動感に満ちており、全編そのクオリティーがブレることはない。
メガゾーン23でおなじみの夢野レイさんがデザインしたメカもカッチョよく、マクロスパロディーなどが満載のデカルチャーなアクションに思わずニヤリ。背景のお遊びなども非常に細かく楽しい。
そして音楽はなんと押井守さんと出会う前の川井憲次さんなのである。
田中真弓さんと坂本千夏さんの声優コンビが歌うとっても川井いエンディング曲とその後のオマケもうれしいサービス。
さように非常に楽しい作品。36分とすこぶる短いのもすこぶるいい。
鑑賞後、なんだか胸がキュンキュンすごくいい気分になる、かわいいOVAだと思います!
- オススメ度…70/100
- 無料動画の配信…Youtube
- 有料動画の配信…なし
- ソフトのレンタル…なし
- ソフトの販売…中古のビデオが時々あるぐらい。しかも高い!ショック!ピンクショック!