■監督:?
■1992年
■30分
1984年に衝撃的に登場し、日本中のアニメファンの度肝を抜き、他の色んなモノも抜いた18禁OVA『くりいむレモン』シリーズ。
美少女エロアニメの偉大なる始祖の果実。
シリーズ末期の作品であるこの『青い性 アンジェ&ローズ』が発表されたのは1992年。
「80年代OVAの紹介にのみとにかく特化!」という、この変なサイトの趣旨からはちょっとはみチンしてしまうが、視聴後に思うところあったため紹介させて頂く。
プチ鬱ぎみの大学生トシヤは、最後の夏休みを利用してカナダ旅行へ。そこで暮らす叔父さん一家に世話になる。
ニューヨークの一流商社マンという勝者コースをリタイアしカナダに移住、大自然に囲まれて生きる道を選んだ叔父さん。
その若き妻で、薔薇より美しいローズ。
2人の間にできた姉妹、アンジェとテディ。
テラスで揺り椅子が似合うタイプのノホホンおじいちゃん …
まるで『大きな森の小さな家』みたいな肩を寄せあう仲良し家族!…と思ったら大きなまちがい!
カナダのど田舎版『積み木くずし』みたいに完全にグレかかっている不良長女アンジェを中心に、この家には謎の険悪ムードが充満しており、小さな火花で大爆発必至!インガルス一家ならぬデンジャラス一家なのであった…
その原因とはいったい何なのか?
アンジェ&ローズ。
この娘と母の間にその昔に起こってしまった「ある完全にエロひどい事件」の秘密が今、明かされる…
『新くりいむレモン』ぐらいからはだいたいずっと安定して美しかった作画クオリティ。
しかしシリーズ末期のここに来て、初期のあの懐かしい、シーンによって落差の激しい、安定しないグラグラ作画クオリティがパワフルに復活!
また、キャラクターたちの動きや感情を唐突にストップ&スキップするかのような、シーンの流れが自然につながっていかない独特すぎるカットつなぎがふしぶしに炸裂し、不思議な間と奇妙な味わいをかもし出す。
絵に関してはこのようにシリーズひさびさのラフ&ワイルドな作り。
そのため「エロいおかず」となるかどうかは正直申し上げると微妙。
『くりいむレモン』だからといって甘酸っぱい期待で舌なめずりしてしまうと、しょっぱい顔をすることになってしまうかもしれない。
しかし!
アクロバティックなアングルで開いたアンジェの脚の間からコンバンワするトシヤの謎のポカンキョトン顔!
「ミルクひげ」ならぬ「クンニひげ」!
なぜか上半身だけ滝の中に突っ込んで後ろから突っ込まれるローズ叔母さんのホルスタインのごとき巨乳が川を逆流させる勢いでタップンタップンゆれまくって水を漕ぐ「暴れオッパイ清流ファック」などなど!
エロの巨大総合デパートFANZAでも見かけないようなチン描写がいっパイ!抜けるかどうかはともかく度肝を抜かれるのは確かだ!
また、登場するキャラたちもかなりエキセントリック。
物語の最初と最後に登場する謎の野ションシスター!
シスターなのに「ウフ❤︎」とか言いつつ野ション!
作品に深い神話性をもたらす象徴的な人物…かどうかは完全に不明だがとにかく出るたび出してる謎の野ションシスター!
釣りに行ってる間に家でキメセクしてた不良長女アンジェに向かって、都井睦雄の顔でショットガンをぶっ放す叔父さん!怒る時は怒りすぎる男!
実は本作で一番ヤバいナチュラル・ボーン・ヤリマンのローズ叔母さん!
1人エッチを何者かに見られた後、ドアノブにぶっかけられたカルピスをペロリしてニヤリ!「トシヤね…」とズバリ犯人を言い当ててしまう恐るべきエロ鑑識官っぷり!
そしてそのトシヤ。
日本から何か思いつめた顔でカナダまでションボリやってきてやったのは結局アンジェ&ローズとセックス!つまり従姉と叔母さんとセックス!
叔父さんからすれば、心身の不調を心配して招いた甥っ子が自分の嫁と娘を親子どんぶり!
字面にするとなんかややこしいがとにかくすごい最低だ。
帰国の日、空港までトラックで送ってくれてる何も知らぬ叔父さんに、少しは後ろめたさを感じてもいいはずなのに、そんな人間的感情は完全に皆無。
前髪を風になびかせ、来た時とは違う何か一皮むけたようなカッチョよろしい横顔を見せていたが、一皮むけたのはチンチンぐらいのはずである。
そして、アンジェの「また来いよな」という言葉を胸に、車の窓からカナダの大自然に向かって「股、来るからなー!」と、作画グラグラ笑顔で元気いっぱい叫ぶ始末。
その後のラストカットで、画面の奥に向かって1本道を走っていくトラックがゆるやかな坂を下り、そのまま姿を見せないが、実はあそこで停車した叔父さんにショットガン突きつけられてないかトシヤの身がちょっと心配である。
このように本作、都会から来た悩める少年が、大自然の中で暮らす人々との交流を通し、かけがえのない何か大切なことを学び、たくましく成長する、忘れ得ぬひと夏を描いた2時間ぐらいの名作青春映画…から間を90分ぐらいゴッソリ抜き取ったようなザックリストーリー。
イカす。
最初に「80年代OVAではないが、視聴後に思うところあったため紹介させて頂く」と書いたが、ムチャクチャ面白いと思ったため紹介させて頂いたんである!
スタッフの皆様の意図するところとたぶん違って大変申し訳ないのですが、フニャちんフルフル震わせて大爆笑してしまったんである!
この『青い性 アンジェ&ローズ』。
くりいむレモンシリーズ末期に狂い咲いた、まちがいのない怪作である!
- オススメ度…59/100
- 無料動画の配信…?
- 有料動画の配信…DMM TV(2024年9月19日現在)
- ソフトのレンタル…なし
- ソフトの販売…中古のVHS、DVDボックスに収録あり
■動画配信
なんと!
現在(2024年9月19日)、旧作、新作、関連作などなど、とにかくすべての『くりいむレモン』作品をDMM TVさんでなぜか配信中!くりいむまみれ!
「幻の作品」と言われた『くりいむレモンPART0ゼロ』まで入っててビックリクリクリである!↓
ちなみに初期シリーズのいくつかは当時はなんとモザイクが入っておりませんでした。
このたび配信されているのは、当然かもしれませんがモザイクあり版。
若い人にもわかりやすいたとえで言うとカセットビジョンぐらいの荒ドットなモザイクがチンチン付近に鎮座!
でも入会してみました。
『くりいむレモン』シリーズはもちろん、他の80年代OVAも充実のラインナップ!
DVDが5万円代までに跳ね上がっていた『Dragon’s Heaven』なども入ってる驚くべき充実っぷり!
「30日間は無料」で、その後は「月額550円」とのこと!よろしければお試しあれ!(配信期間がいつまでなのかは不明)
でも物忘れの多さが気になり始めたお年頃の方にとってサブスクってなかなか怖いもの。
登録したのを忘れないようによくよく気をつけよう!私が!↓
■関連作品
『くりいむレモン 初期16作品』
『新くりいむレモン』シリーズ
『幻のくりいむレモン パート0』
『くりいむレモン マンガ家シリーズ』
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