■監督:八谷賢二
■1987年
■25分
80年代に空前の大ブームを巻き起こした伝説の18禁美少女アニメシリーズ『くりいむレモン』!
えらいオトナの人たちに「子どもはぜったい観ちゃいけません!」と口をすっぱくして言われたものである!
そう!
レモンだけに!
…それはともかく、この『くりいむレモン』。
全16作にも及ぶナンバリングタイトルと数々のスピンオフ作品のリリース、テレビ、ラジオ、映画、書籍へのメディアミックス展開などなど、「美少女アニメ市場」というものを新しく切り開く革命的な大ヒットを記録。
ゆえに第2期の製作も当然すぐに決定。
『新くりいむレモン』として9本の作品が作られた。
その5本目にして「シリーズ中もっとも不思議な世界」と銘打たれた作品がこの『ゆめいろBunny』である。
どこかの宇宙のどこかの星。
美しい大自然の中を、少女の姿をしたウサギが楽しげに跳ね、走り、湖を見つけ、マッパになって水浴び!
するとそこにやはり人間の男の姿をした狼が襲来!
あわやレイプ⁉︎
すると突然に場面は変わり、ビルが爆破され崩れ落ち、車はロボに変形して飛んでいくメガシティ。
そこでオッパイをいきなりもむセクハラナンパを繰り返す少年が、少女たちに逆にボコボコにされ、体がアニメみたいにメチャクチャにからまってしまう。
すると突然現れた医者が少年を治療。
そしてさきほどのウサギ少女を「幸運を呼ぶウサギ」と称し2万円で売っており、少年はそれを200円でゲット!「ミルク」と名づけ連れ歩く。
すると土管もドカンと破壊する殺人ヨーヨー使いの美少女スケバンにからまれ、連れ込み宿に連れ込まれうれしはずかしお楽しみ!?
するとその後、スケバンから解放されて2人で歩いてると、ルックスが変すぎる知り合いの変態不良たちに取り囲まれミルクが輪姦されそうになるが…
……と、ここまで我慢して読んでくださったイカすそこのあなた!
「さっきから『するとすると』やかましいわ!そんな唐突な語り口じゃなく、もうちょっとわかりやすくストーリーを説明してくれ!」とお思いかもしれない!
すると私もそう思う!
しかし本作、ホントにこーゆー唐突な、脈絡ゆるゆるゆめいろストーリー展開なんである!
つまり、擬人化されたウマ娘ならぬウサギ娘の人間界放浪譚であり、「幸運を呼ぶウサギ」ゆえ、連れ歩く少年に青年誌みたいなラッキードスケベがひたすら降り注ぐという夢みたいなエロおとぎ話。
まるで、授業中に窓の外をボーッと眺めてる80年代オタクの心に浮かんでは消える取り止めもない白昼夢を、ピュアにビジュアル化して繋いでいったようなぶっ飛びぐあい。
夢そのものみたいなキング・オブ・シュールレアリズム映画『アンダルシアの犬」もきっとシッポを巻いて逃げ出すぐらいの変てこテイスト。
「シリーズ中 もっとも不思議な世界へ あなたをお誘いいたしましょう」という期待ワクワクな冒頭のテロップの宣言は夢じゃなく真であった。
『ドラクエⅡ』のパロディ、テレビアニメみたいなアイキャッチ、突然はじまる作画凝り過ぎの「ゴジラ VS 巨大空中艦隊」などなど…
80年代オタク的なノリがフリーダムにブーストし、同人誌やアマチュア作品的な雰囲気すら漂うこの摩訶不思議さが、今回の『くりいむレモン』の最大の味わいどころと言えるだろう。
そんな本作の、丸っこいフォルムを持つ愛らしいキャラクターたちのデザインを担当なさったのはあの方!
『AKIRA』を観た人みんなチョウさんの顔でお口あんぐりビックリした、地上にむき出しにされた冷凍保存施設の巨大チューブがスモークをまき散らしながら狂った大蛇みたいにウネウネするシーンや、『メガゾーン23 PARTⅡ 秘密く・だ・さ・い』の残酷なカタストロフィに見とれてしまう東京崩壊シーン、そしてあの80年代OVA史に残る名場面の1つ、『真魔神伝 バトルロイヤルハイスクール』のグロ美しすぎるバラバラ美少女ボディ再生シーンなどなど…
80年代アニメファンの心にクッキリと刻まれた数々の伝説の名シーンを手がけられた真魔神アニメーター本谷利明さん(ほんたに としあき)が本作のキャラクターデザインである!
今、あらためて思うとホントにめっちゃ豪華な起用!
そんなチャーミングなキャラクターたちが、確かな作画クオリティーでハチャメチャに自由行動。
特に女の子たちがみんな変でかわいい。
例えば上品かつ全身性感帯みたいなお嬢様女生徒が、出会いがしらに痴漢行為をされたのに部屋に誘ってフェラしてくれたり、みんなステキにキテレツなエロ天使っぷり!
ただ、描写そのものは「もしかするとモザイクも必要なかったかも?」と思わないでもないマイルドさ。
また、無垢で寂しがり屋な仕草が終始かわいく、作品のクライマックスでは自ら少年にまたがり体もクライマックスをむかえてしまうミルクちゃんは、『くりいむレモンPART3 超次元伝説ラル』の伝説のちっぱいヒロイン、キャロンに負けぬぐらいゴリゴリのパーフェクトロリータボディ。
なので、お色気ムンムン度のみを求めて観てしまうと、もしかするとちょっと好みが別れてしまうかもしれない。
しかしこの『ゆめいろBunny』。
開幕から、唐突かつ変すぎる余韻にビックリな「あの終幕」まで、不思議な楽しさに満ちた作品であるのはまちがいなし!
ロリコンの方もそうじゃない方もみんな観ればひゃっほう!歓喜のジャンプ必至である!
そう!
ウサギだけに!
- オススメ度…62/100
- 無料動画の配信…?
- 有料動画の配信…DMM TV(2024年5月15日現在)
- ソフトのレンタル…なし
- ソフトの販売…中古のVHSがたまに。DVDボックスもあるのですが、お値段が尋常じゃないことになっとりますな…
■動画配信
なんと!
現在(2024年5月15日)、旧作、新作、関連作などなど、とにかくすべての『くりいむレモン』作品をDMM TVさんでなぜか配信中!くりいむまみれ!
「幻の作品」と言われた『くりいむレモンPART0ゼロ』まで入っててビックリクリクリである!↓
ちなみに初期シリーズのいくつかは当時はなんとモザイクが入っておりませんでした。
このたび配信されているのは、当然かもしれませんがモザイクあり版。
若い人にもわかりやすいたとえで言うとカセットビジョンぐらいの荒ドットなモザイクがチンチン付近に鎮座!
でも入会してみました。
『くりいむレモン』シリーズはもちろん、他の80年代OVAも充実のラインナップ!
DVDが5万円代までに跳ね上がっていた『Dragon’s Heaven』なども入ってる驚くべき充実っぷり!
「30日間は無料」で、その後は「月額550円」とのこと!よろしければお試しあれ!
でも物忘れの多さが気になり始めたお年頃の方にとってサブスクってなかなか怖いもの。
登録したのを忘れないようによくよく気をつけよう!私が!↓
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