「機甲創世記モスピーダ LOVE,LIVE,ALIVE」 十字架背負ったロンリーソルジャーボーイの皆さんへ

■監督:山田勝久
■1985年
■50分

80年代。ファミコン&アニメ漬けの孤独な中学校生活を送るロンリーソルジャーボーイだった頃。日曜の朝はモスピーダの朝だった。
広島ではこのテレビアニメを確か日曜の朝9時ごろに放送しており、「見逃してはならぬ」と、学校が休みにもかかわらず、朝ちゃんと起きることができていたのだ。

「機甲創世記モスピーダ」はインビットと呼ばれる謎の敵に支配された地球を舞台としたSFロボットアニメ。
様々な事情を抱えた主人公たちが、戦闘機からヒト型へ3段階トランスフォームするマクロスいロボや、変形装着してパワードスーツになるザボーガーもビックリのバイク・モスピーダで戦いつつ、出会い、別れ、成長を繰り返し、敵の本拠地を目指して旅を続けるという物語。

個人的には「モスピーダ」といえばやはりあのオープニングとエンディングだ。
アンディさんのワイルド&パワフルな歌声はもちろん、作画を担当したスーパーアニメーター金田伊功さんのクセが素敵にスーパーすごいオープニング「失われた伝説(ゆめ)を求めて」。

そして男女ボーカルのデュエットで歌われる、ジャズBARとかで流れててもおかしくないよなアダルトかつ切ないムードが子供心に衝撃だったエンディング「ブルー・レイン」。

どちらもアニソン史に残る超名曲だ。
当時、友だちが買ったドーナツ盤を、ハイポジカセットテープにダビングさせてもらい、擦り切れるぐらい聞きまくったものである。(ドーナツ盤とかハイポジとか言われても若い方にはサッパリわからんかもしれないが!)

そして実はそのオープニング、エンディング以上に強烈なインパクトだった歌がある。
旅の仲間の一人にイエローという美青年キャラがいる。

アニメ雑誌の人気投票などでも常に上位に食い込んでいたこの人。その美貌を活かし、女装して、女性シンガーとしてミンメイばりにスーパースターな大活躍をしているという設定。女装している時は声優も鈴置洋孝さんから女性の松木美音さんに変わるわよ♥というのがまず衝撃だった。
そして彼女(彼)の大ヒットナンバーに次のような詩の歌があるのである。

燃やせ!奪え!追い払え!
取られたものは取り戻せ!
悲しむ前に立ち上がれ
男のちからを見せてやれ!

ものすごい闘志に燃える直球きわまりないパンクな歌詞。
曲名も超ド直球で「やっつけろ!」というのである。

(イエローさんの「やっつけろ!」熱唱シーン ↑)

私はこの歌がすごく好きで、男として生を受けたゆえ何かと避けられぬ戦いの場も多かった青春時代、たとえば借りパクされたファミカセを返してもらうべくクラスメイトに直談判しに行く時など、この「やっつけろ!」を心のラジカセで爆音で再生しつつズンズンと赴き「不良に又貸しした」とか言われ戦わずして完全にやっつけられ「ブルー・レイン」口ずさみながらションボリ手ぶらで帰ったものである。

このOVA「機甲創世記モスピーダ LOVE,LIVE,ALIVE」は、そんなスーパースター・イエローさんの「野外ライブ」を収録したもの。

合間に本編のダイジェストや、インタビューなどもあり。
また、「やっつけろ!」の男性ボーカルバージョンや、「ブルー・レイン」のロックアレンジバージョンなども聞くことができるお得感満点のセットリスト。歌唱シーンで挿入される、キャラクターデザインを担当した天野喜孝さんの美麗なイラストも見もの。

エンドロールで「A special for Mospeada fans」と出る通り、完全にテレビ版のファン向けの作品。
しかし何十年たってもこの作品のことが忘れられない十字架背負ったロンリーソルジャーボーイの皆さんは、懐かしい旅の仲間たちがイエローの前に現れ、一夜を過ごし、そして優しさにあふれたサヨナラをむかえるラストできっと涙あふれます!

※なんと、ザボーガーばりに大変そうなモスピーダの変形を再現可能にしたモノ凄いフィギュアが登場!琥珀色の男の夢ここに! ↓
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