『魔法の天使クリィミーマミ　パーフェクトメモリー』ファンの心をパーフェクトに補完する幻のコンテンツを収録！

■監督：？
■1987年
■90分

地球上のすべてのアニメファンのハートを、その甘い魅力でクリィミーにとろけさせた魔法の天使クリィミーマミ！

けして忘れ去られることなく今なおみんなのメモリーにキラリ！永遠に輝き続ける80年代アニメ界のトップスターの、最後にリリースされたビデオ作品。
それがこの『魔法の天使クリィミーマミ　パーフェクトメモリー』である。

「これからの90分間、あなたの目はあなたの体を離れて、ステキなクリィミーマミの世界へと入っていくのです。イッヒッヒ…」という、優ちゃんのはっちゃけまくった珍MCで幕を開ける本作。
その収録内容は下記のような感じ。

テレビシリーズの名シーンのダイジェスト。

大歓声の中、感動的に幕を降ろしたテレビシリーズの終演後、ファンのワンスモアの声に応えてリリースされたOVA『永遠のワンスモア』『ラブリーセレナーデ』『カーテンコール』『艶姿魔法の三人娘』の見どころ切り抜きダイジェスト。

クリィミーマミのエピソードとしては最後になり、テレビ版の伝説のあのスペシャルエンディングにつながっていくOVA『ロング・グッドバイ』をロングで1本まるごと収録。

名作OVA『ロング・グッドバイ』の劇場公開時にスクリーンでのみ観ることができたスペシャルオマケ的な幻の上映作品『魔法の天使クリィミーマミ VS 魔法のプリンセスミンキーモモ劇場の大決戦』を収録。（タイトル通り、なんとあの『魔法のプリンセスミンキーモモ』と『魔法の天使クリィミーマミ』の奇跡のコラボ！）

『スタジオぴえろ魔法少女シリーズ』のオモチャの、昭和レトロ感あふれるテレビCMを収録。

マミと事務所のパイセン綾瀬めぐみさんが共演した《クリィミーソープ》という架空コスメのCMを収録。

…と、このような内容。
つまりこの『魔法の天使クリィミーマミ　パーフェクトメモリー』。
ほぼほぼパーフェクトにダイジェストOVAである！
新作部分は、1分ほどの「クリィミーソープのCM」のみ。
しかし、このCMや『マミ VS モモ』のショートムービーの収録は、マミの活躍のすべてをパーフェクトに補完したいファンにとって、どえらいうれしいサービス。

その『魔法の天使クリィミーマミ VS 魔法のプリンセスミンキーモモ劇場の大決戦』は、マミとモモがお互いのOVAのリリースを祝福しあって握手するも、しだいに力が入り、対抗心に火がついてバトル勃発！

2人ともウルトラ巨大化し、「フェザースター・パンチ！」とか「ウルトラ・ミンキー・バズーカ！」とかシャウトしながら必殺技を次々と繰り出し、いきおいあまって「後藤ブレード！」などと、作画した方のお名前がついた技まで飛び出し、最終的にゴジラが暴れた後ぐらい街が炎に包まれるという、大変たのしい悪ふざけ爆発ムービー。

サブリミナルぐらい一瞬だけカットインされる「ある楽屋落ち文字」など、全編に全力で炸裂する80年代ノリにニヤニヤ必至！

そして、このOVA『パーフェクトメモリー』において、唯一パーフェクトな新作『クリィミーソープのCM』は、露天風呂がロケ地。

先にいい湯だなアハハンしてるマミの元に向かうめぐみさんの大変お美しいおしりに始まり、2人のタオルブラ姿、セミヌードが眼福！女湯をのぞく中二男子ぐらいドキドキすること間違いなし！
めぐみの妬みをマミがやんわりかわす、いつもの先輩後輩コントも楽しい。

また、『魔法の天使クリィミーマミ』で背景の監督を担当なさった小林七郎さんの「空気を描く美術」を、このOVAでももちろん観ることができる。

このたび、小林七郎さんの著書『アニメ美術から学ぶ《絵の心》』を読ませて頂いた。
この中に「人間の息づかい、生の息づかいが絵の命だと思います」という印象深い言葉があった。
絵に命を吹き込むべく常に試行錯誤を行い、新たな挑戦と発見をずっと続けてこられた小林さんのたくさんの作品がこの本には載せられている。
写真をトレースした背景のきちんとした正確な美しさとはまた違う、荒々しさや大胆さに、あらためて衝撃を受けた。

アニメ美術から学ぶ《絵の心》

玄光社