『ダーティペア 謀略の005便』アニメ版ダーティペア史上、まちがいなくトップクラスの大名作!

■監督:滝沢敏文
■1990年
■59分

 

1990年に作られたOVA版『ダーティペア』。
ぎりぎり80年代ではない。
「80年代のOVAをオススメする」というこのサイトの趣旨とちょっとずれてしまうが、あまりにもすばらしいので、こりゃオススメせずにはおれない!

 

宇宙旅客機「005便」が突如、爆発。
乗客300人は全員死亡。

 

 

しかし…莫大な額になるはずの保険金の請求は、なぜか一切なかった。
時を同じくして、断熱材《イグノール流動体》の研究で高名なドーネンシュターン博士とその家族が行方不明になっていた…

 

 

「この2つの事件をどっちも解決せよ!」
ムチャぶりダブル指令を受け、ダーティペアは宇宙を駆ける!
2つの事件がつながった時、浮かび上がった恐るべき謀略とは…?

 

 

謎が謎を呼び複雑にからみ合い、真相が見えぬ藪の中をさまよい、襲い来る魔手を払いのけ、事件の驚くべき核心にせまっていく展開は、まるで分厚い本格ハードボイルドミステリーやスパイサスペンス小説のよう。

 

 

推理小説を読んでて最後でついに謎が解け、犯人がズバリわかっても、表紙折りこみ部分の登場人物一覧に戻り、眉間にシワ寄せながら「この人、誰じゃったかいのう?」と、いつも新たな謎にチャレンジすることになる大変残念な私は、恥ずかしながら本作を観ててちょっと混乱。
しかし、その時!
すかさずケイとユリの会話を使って、きちんと事件をスッキリ整理して見せてくださった滝沢 敏文(たきざわ としふみ)監督は本当に名匠だとワトソンの顔で感謝感心。
さすがOVA版クラッシャージョウ『氷結地獄の罠』『最終兵器アッシュ』という傑作を監督した方である。

 

ストーリーの素晴らしさはもちろん、手に汗握るカーチェイスや、「板野サーカス」ばりにミサイルが糸をひくドッグファイト、ブラッディカードが血煙をあげるハードなバイオレンスなどなど、アクションも見応え満点。

 

 

パワードアームやモニターの表示に至るまで、SFガジェットの描写も細かく凝っており、作画にまったく隙がない驚愕のクオリティ。

 

 

そしてそのとびっきりの作画による「土器手版」のケイ&ユリがとびっきりかわいい。
表情も豊かで毎秒とにかくとびっきりかわいい。

 

ムギも大活躍します!

 

今までよりもさらに布面積少なめにパワーアップしたコスチュームと、はちきれんばかりに強調された胸にもうはちきれんばかり。
ブラッディカードをくらわずとも鼻血ブーで血まみれキュン死必至だ。

 

 

それはともかく本作には、全宇宙の裏社会を支配する、魔王のごとく恐ろしき犯罪組織《ルーシファ》が、アニメ版では始めて登場。物語に暗い影を落とす。
事件の解決と引き換えに「かけがえのない大切なもの」を2つも失ってしまう苦い終幕は、いつもの明るいノリと違うので、もしかすると とまどう方もいるかもしれない。
しかし脚本、作画、演出などなど、すべてが超ハイレベルで、アニメ版ダーティペア史上、トップクラスの完成度を持つ大名作なのはまちがいなし!
ダーティペアの大名作だ!

 

ダーティペア 謀略の005便
1時間のボリュームで贈るダーティペアの単独OVA。300名の乗客を乗せたまま、謎の爆発事故を起こした星間旅客機・DCL005。同じ頃、イグノール流動体を研究するドーネンシュターン博士とその家族が行方不明になった。WWWAの中央コンピュータは、2つの事件の調査にダーティペアを指名した!(C)高千穂&スタジオぬえ・サンライ……

 

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