■監督:武藤裕治
■1989年
■30分
ミニ四駆!
熱く、クールに輝く二つ星を持つトップ模型メーカー、あのタミヤさんが80年代の初めごろ発売。
ラジコンには手が届かなかったチビッ子たちにもおこづかいで買えるこの「超スピードで自力で走るミニカー」は大当たり!
80年代オモチャ戦線のトップに躍り出てぶっちぎりで爆走!
自由によろしくチューンナップ可能な仕様も、改造大好きチビッ子たちのハートをガッシリとつかみ、大ブームとなった。
その後もタミヤさんは、さすが!
ヒットに甘んじることなく試行錯誤を繰り返し、新しい工夫を凝らした商品を常に開発&リリース。あっという間に走り過ぎて消えてしまったりすることなく、繰り返し何度もブームを巻き起こした。
そして、あの頃のチビッ子たちが大人になった今。
親子二世代で楽しめる趣味としてミニ四駆は確固たるポジションをゲット!もはや市場は全然ミニじゃない!
そんな魅惑のミニ四駆は『ダッシュ!四駆郎』や『爆走兄弟レッツ&ゴー‼』などなど、今まで何度もマンガやアニメになってきた。
童話からAVまで、この世のすべてのジャンルを喰い尽くそうとするような完全にイカれた勢いだった貪欲バブルな《80年代OVA》が、こんなおいしいモノをほっておくワケがない!
あまたのヒット作がデッドヒートを繰り広げる「ミニ四駆モノ」の世界にやっぱりちゃっかりエントリー!
それがこの80年代OVA『ミニ四ソルジャーRin!』である。
主人公の四駆馬リン(しぐま りん)は、東京ドームで開催されたミニ四駆大会で、ライバルをおさえ、見事に勝利!
しかし、そこで新たなる敵、Mr.メカリックが登場!
挑戦状を叩きつけられたリンは、予想をはるかにコースアウトする驚くべきバトルに挑む!
ミニ四駆はもちろん、当時の流行りやパロディを躊躇なく搭載した貪欲チューニング。
敵となるMr.メカリックの元ネタはもちろん、80年代当時、すべての日本人をハンドパワーでテレビの前に引き寄せたMr.マリックさんである。(他に死神博士とか清志郎っぽいキャラなんかもなぜか登場)
クライマックスとなる、このMr.メカリックとのミニ四駆勝負。
大地を割って姿を現わした、天空高くそびえ立つ巨大石像の中にミニ四駆レース場が張り巡らされているというトンデモ展開は序の口。
なんと主人公リンは、このMr.メカリックのハンドパワーで、みるみるちっちゃくこびと化!
マイミニ四駆に乗り込み、自ら操縦してレースに挑むという『プラモ狂四郎』ばりの狂ったバトルがボンボン炸裂!かなりキてます!
SAN値をけずる戦いの果てに突然訪れる、世にもしょーもない決着もお見事!
80年代OVA史上、おそらくもっとも影がうすいヒロインもイカす。
キャラクターたちの、シリアスとコミカルの幅が豊かすぎる表情の変化も必見。
ステキにチャイルディッシュな超展開で、30分という上映タイムをミニ四駆ばりにあっという間に走り抜ける、とっても楽しいミニOVAです!
■タミヤさんのミニ四駆公式サイトです↓