『クラッシャージョウ』 OVA版も宇宙が熱い!

 

「宇宙が熱い!」
この名コピーがポスターに踊る、1983年の劇場用アニメ映画『クラッシャージョウ』は、本当に熱い作品だった。

 

まだ「オタク」という言葉が浸透はしていなかった懐かしの80年代。当時のアニメファンたちが本作にどれほど燃えたことか!
その熱狂ぶりは、別の雑記系ブログ《ヨモスエ》でも前に書かせて頂いた。↓

 

80年代のおすすめアニメ映画 その②
暑い!夏が!我が家では電気代節約のため、財布を握る父より「クーラー使用制限法」が発令された。よって、窓を開け、風通しを少しでも良くし、扇風機を最大風力で使用。しかし…ああ!巻き起こるは熱風のみ。その上、どう考えても網戸の目よりも大きい蛾が、

 

あの安彦良和さんの第一回監督作にして、全宇宙に名を轟かす特A級の超名作。
なのに、長い間、OVA版とセットの高額のDVDボックスしか発売されていなかった。
以前は新宿のTUTAYAにVHSビデオがたったの1本だけ置いてあり、時々借りて観ては
「もっとどこでも身近な場所で、手軽な価格でレンタルできて、リアルタイムで知らない若い世代の方たちにも、この面白さがビッグバンの勢いで広まるべきだ!いつかそうなりますように!」とずっと星空に願っていた。

 

そして数年前のこと…ついに願いは届いた!
Blu-ray の発売!
劇場での再上映イベント!
そして何より数百円で観れる配信がスタート!
伝説の作品が、多くの方の目に触れることになったのだった。
(特設されたホームページ↓)

 

アニメ「クラッシャージョウ」HP
劇場版が4Kリマスターで蘇る!OVA 2作も2Kリマスターで復活!クラッシャージョウ Blu-ray BOX 12月14日発売!

 

この熱い宇宙を未体験の方はぜひ。
『スター・ウォーズ』はもちろん、近年だと『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』などが好きな方は、特にドンピシャにハマり、きっとこう驚かれるだろう。
「日本にもすでに80年代に、魅惑のキャラたちが縦横無尽に宇宙を駆け巡る、熱いスペースオペラがあったのか!」と!
そして高千穂 遙(たかちほ はるか)先生の原作小説は、2020年の今なお続刊中。
旅に終わりはない!

 

そして今回紹介させて頂くOVA版は、劇場版から数年後、1989年に2本、作られた。
キャラクターデザイン=安彦良和さんとなっているが、劇場版とは少し雰囲気が違う。
作画監督の平田智浩さんや、原画の土器手司さんの魅惑のパワーなのか、ちょっとテレビアニメ版『ダーティペア』っぽい絵になっている印象。(特にアルフィン)。

 

 

しかしもちろん美しい。
しかもそのクオリティーがフルタイム持続。けしてクラッシュしない。
五武 冬史(ごぶ ふゆのり)さんの脚本も見事。
事件解決を依頼されたクラッシャーたちならずとも興味を惹かれる導入、提示される謎、それの解明と派手なクライマックスがもたらすカタルシスがきちんと用意された骨太構造。

 

欲を言えば、これを書いてる今もずっと頭の中で流れている映画版の「あのテーマ曲」が、「ここぞ!」ってとこや、エンディングでかかってくれたら、個人的には、より燃えたと思う。

 

MAIN TITLE – 交響組曲「クラッシャージョウ」より

 

でも、ここまで面白くしてもらって、それはワガママってもの。
50分弱ながら、映画版にも負けぬ宇宙大冒険感がタップリ味わえる、間違いのないスペースオペラになっている。
OVA版も宇宙が熱い!

 

 

 

 

『氷結地獄の罠』
■監督:滝沢敏文
■1989年
■59分

 

悪名高い独裁国家から「氷の監獄惑星が事故で大気圏に落下しつつある。中に閉じ込められている政治犯たちを救って欲しい」という依頼。
しかし、自分たちに都合の悪い政治犯たちをなぜ救おうとするのか?
ジョウたちが休暇を返上!宇宙の闇よりも黒すぎる陰謀に挑む!

 

 

己の野心保身のためなら、人民の命などゴミ屑のごとく容赦なく斬って捨てる腐りきった政治家たちを容赦なく斬って捨てる!
その豪快な一網打尽っぷりに特大のザマーミロ感を抱きつつジョウたちと共に大笑いまちがいなし。
「クラッシュ!」というアイキャッチを使ったスピーディな進行、そしてアルフィンのさわやかなお色気チラ見せも◎。

 

 

 

 

 

 

『最終兵器アッシュ』
■監督:滝沢敏文
■1989年
■55分

 

長い戦乱の歴史にようやく終止符が打たれようとしている二つの国家。
しかし、戦争推進派によって、『AKIRA』や『デビルマン』の「光の球」ばりに何もかも消し去ってしまう恐るべき最終兵器「アッシュ」が強奪されてしまった!
このままではせっかく訪れつつある平和も灰に還ってしまう。
強奪犯を影であやつる黒幕は果たして誰なのか?
命を賭して国を救おうとする気骨ある大統領の依頼を受け、ジョウたちが宇宙を駆ける!

 

 

ジョウたちの意外かつカッコ良すぎる登場シーンに、開幕早々拍手。
『エイリアン』のフェイスハガーが、『スターシップ・トゥルーパーズ』のバグ軍団ぐらいの絶望的な数でワイワイ襲ってくるような恐るべきメカ生命体「クローカー」との激しい戦闘も手に汗握ること間違いなし。
ガジェットや、大活躍するおなじみの河森メカたちの描写の細密なこだわり感も凄い。

 

 

また、ワイルドなアクションだけでなく、榊原良子さん演じる美女タニアが「ある合言葉」を使って黒幕を探るドキドキのミステリー&サスペンスもたっぷり堪能!
クライマックスのタイムリミット付き脱出シーンの緊張感に体がガッチガチ!見応え満点「最終兵器アッシュ」恐るべし!

 

 

クラッシャージョウ (サンコミックス)
朝日ソノラマ
あの細野不二彦先生によるコミカライズ!