『エクスプローラーウーマン・レイ Vol.1 麗、登場!』
■監督:林宏樹
■1989年
■30分
『エクスプローラーウーマン・レイ Vol.2 死闘!過去との訣別‼ 』
■監督:佐藤真人、岡本晴久
■1989年
■30分
長谷川裕一先生の『マップス』や、安彦良和先生の『ヴイナス戦記』、聖悠紀先生の『TWD EXPRESS』などなど…
アニメ化率&SF色高めなラインナップが魅力だった《月刊コミックNORA》に、この岡崎武士先生の『エクスプローラーウーマン・レイ』も連載。
大学の考古学教授、麗(レイ)が、行方不明の祖父を追って世界中の遺跡をエクスプロールしまくる、麗しの美女版インディ・ジョーンズだ。
密林をさまよっていて発見したら表紙買い必至!美少女の可愛さはじける『レッツ☆ラグーン』でも世の漫画探索家たちの視線を釘付けにした岡崎武士先生。
しかしその18年も前に描かれた本作の時から、やはり女性キャラがとびっきり美しい。
初連載作『きまくれオレンジ☆ロード』で人気マンガ家への道をイッキに登り詰めた、お師匠のまつもと泉先生テイストを継承した美女たちが大活躍!
主役のレイは、危険な罠が待つ古代遺跡の探索中になぜかレオタード姿にチェンジという、考古学会的にはたぶんNGでも私たち的には絶対OKなサービスまで披露。
お供でトラブルメーカーの双子美少女も大学生とは思えないロリ可愛さだ。
女性キャラだけでなくそもそも画力自体が高い。
同じくまつもと泉先生のアシスタント出身で、魔法のような画力で80年代マンガ界を震撼させた萩原一至先生と同じぐらいうまい。
この時、岡崎先生、まだわずか21歳というから驚きだ。
このOVA版では、原作の設定を大まかになぞりつつ、ほぼオリジナルなストーリーを上下2巻を使って展開。
アバンタイトルの、列車の上と下で繰り広げられる追跡劇や、クライマックスの水上ボートチェイスなどなど、エクスプローラーの名に恥じぬ冒険アクションが全編炸裂。
『最後の聖戦』でリヴァー・フェニックスが演じた、今なお色あせぬ興奮を不死鳥のごとく与えてくれるヤング・インディ・アクションや、『魔宮の伝説』のジェットコースター・トロッコばりに手に汗にぎるシーンの連続だ。
しかし、これは特に2巻なのですが、ヒロインであるレイの美貌が、ちょっとリン・ミンメイぐらい安定しない感が無きにしも非ず。
敵のリグ・ヴェーダも過去にレイとの間にときめきメモリアルがあったため、確実に命を取りには来ず、追跡の手が微妙にゆるい。
なのでハラハラ感がちょっとそがれてしまっているかもしれないが、逆に言えば、気楽に安心して楽しめる美女アドベンチャー・アクションになっております!