「バブルガムクライシス」 アーマード美女4人組が悪を討つ!ナイトセイバーズ参上!

80年代を代表する美少女絵師といえば、たくさんいるけど、園田健一さん。
そしてソノケンこと園田健一さんといえば、女だらけの宇宙戦争大会《ガルフォース》と、この《バブルガムクライシス》を思い出す当時のアニメファンの方は多いと思う。
それか《スーチーパイ》。ジャレコの脱衣麻雀ゲームの。

当時、繊細センシティブシャイボーイだった私は、人目が気になり、どうしてもゲーセンでプレイする勇気がなく、忍者じゃじゃ丸くんの動きでゲーム筐体の前を100億万回ぐらいさりげなくウロウロしてソノケン美少女たちをチラ見ガン見した《スーチーパイ》はともかく《バブルガムクライシス》である。

本作は〈ブーマ〉と呼ばれる超コワ強い人造人間たちが起こす凶悪犯罪に、謎のアーマード美女4人組〈ナイトセイバーズ〉が立ち向かうSFアクション。
全8話作られ、さまざまなスピンオフを生み、近年では「海外資本で実写映画化!」のニュースまで流れてビックリ!
嘘か真か続報を聞かないのでわからないが、とにもかくにも海外にも根強いファンを持つ、80年代OVAを代表する人気シリーズだ。

いま観ても驚きなのが圧倒的な絵の美しさである。
「回によって作画クオリティがバラバラのブレブレ」「美人ヒロインときどきドブス」という〈80年代アニメあるある〉がテレビアニメはもちろんOVAでもある時はあるものだが、本作にはまったくない。全8話完全フル神作画。ソノケン・ヒロインたちのブレぬ美しさたるや女神のごとし。悪を討つ数々の必殺メカが装備された恐るべきバトルスーツを着てても抑えきれないフェロモン全開。
そんな可憐な〈ナイトセイバーズ〉による女だらけのお仕置き大会に皆さんもメロメロにノックアウトされよう!ポロリもあるよ!

バブルガムクライシス

PART1  TINSEL CITY

■監督:秋山勝仁
■1987年
■46分

記念すべき1作目。
ある「忌まわしく恐ろしい目的」に利用されつつある幼い少女を救うため、ナイトセイバーズ参上!

ヒロインの一人、プリスを演じた、おそらく声優初挑戦のシンガー・大森絹子さんのハスッパかつ初々しい声がインパクト大。
「普段はライブハウスで活躍するロックバンドの女性ボーカリスト」という設定のプリスの歌も、ミンメイ方式で大森さんご自身がキチンとシャウト。80年代Jロックテイスト吹き荒れる《今夜はハリケーン》が懐カッコよくてイカす。

細かいパーツの一つ一つまでワチャワチャ動くこだわりのメカ描写も見もの。
クライマックスで描かれる、水上都市と融合したブーマの超巨大鋼鉄化には、同世代の鉄へんげ怪人〈鉄男〉や〈鉄雄〉もきっとビックリだ!

■オススメ度…68/100

PART2  BORN TO KILL

■監督:秋山勝仁
■1987年
■28分

《バブルガムクライシス》シリーズの黒幕である腐れブラック企業・ゲノム社。
きゃつらの陰謀のため結婚間近だった恋人を失った上、不要な書類をシュレッダーに放り込むがごとく簡単かつ無惨に殺された薄幸美女アイリン。
彼女の無念をはらせ!こんな時のためナイトセイバーズは生まれた!BORN TO KILL!

仇を討つ覚悟を決めた4人がバトルスーツに身を包んでいくシーンは、任侠映画の殴り込み前のような湧き上がる闘志の〈燃え〉と、美少女アニメのキャピキャピお色気シーンの〈萌え〉が融合&スパーク!《バブルガムクライシス》ならではの燃えて萌える一番の見どころになっている。
ここでかかる曲〈スリルに踊る天使たち〉を歌ってるのがナイトセイバーズの皆さんなのも、歌って殺せるアイドルグループみたいでなんかアガる!

■オススメ度…65/100

PART3  BLOW UP

■監督:秋山勝仁
■1987年
■26分

ゲノム社の非道な立ち退き強行により、母親と住む家を失った知り合いの少年のため、プリスは一人、戦う覚悟を決める。

カッとなると悪口とパンチが電光石火で同時に飛び出すワイルド&バイオレンスなプリスの姉御の、子供好きで優しい一面が描かれたギャップ萌え回。
プリスの個人的な戦いとわかっていながら、笑顔で出撃を共にするナイトセイバーズたちの女の友情にシビれよう!

■オススメ度…63/100

PART4  REVENGE ROAD

■監督:秋山勝仁
■1988年
■38分

ゲノム社との確執はちょっと保留のエピソード。
恋人とのドライブ中を暴走族に襲われ、復讐とトラウマにとりつかれた男。
彼はドライバーの意思をも飲み込むモンスターマシン〈グリフォン〉に乗り込み、夜な夜な族狩り。血まみれリベンジロードを突き進む。
はたしてナイトセイバーズは彼を止められるか?

日本が誇る模型雑誌ホビージャパンで、俺ジナルパワードスーツが活躍するマニアック架空戦史《S.F.3.D》を連載、アニメ化などをすっ飛ばしてまさかのプラモ化、多くのモデラーを熱狂させたカリスマイラストレーター・横山宏(よこやま こう)さんが、禍々しい〈グリフォン〉のデザインを担当。
「マッドマックス 怒りのデスロード」ともタイマン上等の超ド派手カーバトル回!

■オススメ度…70/100

PART5  MOONLIGHT RAMBLER

■監督:大張正巳
■1988年
■43分

自由のために戦い、地球に逃げ延び、プリスと友情を結んだセクサロイドのシルヴィ。
そしてその頃、夜な夜な街で起こる謎の吸血殺人。
2つがつながり真相が明らかになった時、ナイトセイバーズ史上もっとも悲しい戦いの幕が上がる!

ロボットアニメ界の超獣機神こと大張正己さんが監督を担当。
鋼鉄ボディが筋肉のようにギリギリと痙攣&膨張する生物的躍動感みなぎるロボットがガッキーン!とパースを効かせた見えを切り、目がビカーッ!と光る独特のオーバリズムが随所に炸裂。
大張ロボ吸血殺人、大張ロボタイマンバトル、大張ロボ VS ナイトセイバーズという、期待通り大張ロボ度高めで、かつ、ミステリー、サスペンス、切ないドラマ展開も盛り込まれた非常に見応えのある回。

■オススメ度…73/100

PART6  RED EYES

■監督:大張正己
■1989年
■49分

PART5の続き。監督も大張さんが続投。
ビーム衛星を自在にあやつり、いつでも地上大破壊が可能な危険きわまりない男・ラルゴとの闘いを軸に、前回のラストで精神的大ダメージを受け、戦うことができなくなってしまったプリスの葛藤が描かれる。

《超獣機神ダンクーガ》や《機甲戦記ドラグナー》で大張さんと共に戦った恩田尚之さんや大貫健一さんが友情作監として参戦。超一流アニメーターたちが総力を結集したバトルシーンのクオリティたるやシリーズ最高レベルの凄まじさ。まるで最終回のようなテンションの高さだ。

クライマックスも激アツ。
絶対絶命のプリスの魂の叫びに応えるように爆炎の中から勇者パースで大張ロボット登場!
力を振り絞って駆け寄ったプリスが、ロボット界のマトリョーシカことゴーディアン方式でロボの中からさらに現れたニュー・バトルスーツをケレン味たっぷりに装着!
闘志を取り戻したプリスが苦戦した強敵たちをパワフルになぎ倒し、最強の敵・ラルゴとタイマン。
スタープラチナ対ザ・ワールドの決着シーンにも匹敵するガチンコげんこつ勝負にグッと拳を握り込むべし!

■オススメ度…75/100

PART7  DOUBLE VISION

■監督:高山文彦
■1990年
■48分

コンサートのため来日したミンメイ級のスーパースター・ビジョン。
しかし彼女には悲しい過去と、真の目的があった…

極黒の翼バルキサス》の尋常ならざる乳魂の乳ゆれ描写でアニメファンのハートもプルプルゆらした、うるし原智志さんが総作画監督として参加。うるし原さん特有のハイライト強めのキラキラ輝くような美少女描写がまぶしい眼福回。

ドラマ展開もさすが《ポケットの中の戦争》を作品的勝利に導いた名監督・高山文彦さん。
粋な終幕に、シリーズの中でも屈指のシッカリとした感動に包まれるだろう。

■オススメ度…70/100

PART8  SCOOP CHASE

■監督:合田浩章
■1991年
■50分

ナイトセイバーズの素顔をスクープしようと奮闘するおてんば少女をめぐるドタバタを描く。
コメディー色強めで、非常に気楽に観れる楽しいエピソードだが、作画の気合の入り方はもの凄い。毎回絵がキレイな《バブルガムクライシス》だが、今回はさらに段違いなのをハッキリ感じるかもしれない。
それもそのはず、《トップをねらえ!》で、庵野さんも手放し大絶賛しておられた、伝説の「第5話ロボット合体シーン」を担当した合田浩章さんが監督。シリーズの中でもトップクラスの美しい作画を存分に楽しもう!

■オススメ度…78/100

………以上が簡単ではあるが《バブルガムクライシス》全8話の紹介である。
ちなみにラストの第8話に最終回っぽさは皆無。
実際、ゲノム社との闘いに決着はぜんぜん着かない。仕切り直して再開された続編「バブルガム・クラッシュ!」へと引き継がれていくことになる。
「なんじゃい!完結しとらんのかい!」と言わず、80年代OVAに興味のある方や、どこで誰がポロリするのかすごい気になる方は全8話観よう!

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