「大魔獣激闘 鋼の鬼」 最後の一撃は、せつない

■監督:平野俊弘
■1987年
■57分

絶海の孤島にある秘密基地。
己の功績のためには部下の命など何とも思わない、パワハラ、モラハラなどという言葉すら生ぬるい、悪モンスター上司に反抗し、主人公・タツヤ(声:古川登志夫)は基地を去る。

 

しかし、親友・ハルカ(声:井上和彦)の助けを求める手紙を受け取り、数年ぶりに基地へ。
そこでタツヤが見たのは、明るくふるまっているが、どこか様子がおかしい、何かを隠し苦しんでいるらしいハルカの姿だった。

 

その秘密が解明した時…地球をゆるがすスケールのタイマン・大魔獣激闘が始まる!

 

脚本:会川昇
キャラクターデザイン:恩田尚之
メカデザイン&特技監督:大畑晃一
作画監督:大張正巳
監督:平野俊弘
(敬称略)

 

好き者なら、このスタッフ名を見ただけで「こりゃ絶対、観にゃいけんヤツじゃああ!」とビデオレンタル屋にまっしぐらなタイプの作品。
アニメ界の鋼の鬼たちが集結してその鉄腕剛腕をふるいまくった巨大ロボタイマンOVAである。

 

ラスト10分。
ヒロインも真の悪さえもすべてがいなくなった地で繰り広げられる、かつては友だった者同士の哀しい決闘。
永井豪先生の「凄ノ王」のように禍々しいメタモルフォーゼを繰り返し、海と大地を天空に巻き上げながら闘い続ける、この二匹の獣の激闘には、黙示録のアーマゲドンのような荘厳さすら漂う。

 

本作を久しぶりに観て、「ワンダと巨像」というゲームについていた「最後の一撃はせつない」という名キャッチコピーをふと思い出した。
OVA史に残る、もっとも切ない最後の一撃を目撃するべし!

 

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