『湘南爆走族9 俺とお前のGOOD LUCK!』ハードなケンカはニチジョーチャメシゴト?湘南見聞録!

■監督:西沢信孝
■1993年
■50分

 

マンガ、実写映画、そして…OVA!
人気の点火プラグがスパークするやいなや、各メディアを爆速でシメてしまった80年代青春ツッパリマンガのトップ『湘南爆走族』!
中でもOVAは、1986年の1作目以降、なんと10年以上の長きに渡りずっと作られ続けることになった。
幸運のヒット街道をパワフルに爆走し続けた超人気シリーズの第9弾!それが『俺とお前のGOOD LUCK!』である。

 

 

江口の兄ちゃんの友人、池田が湘南に遊びに来た。

 

 

ゾクのバイクが空を飛び、ケンカで投げ飛ばされた相手がビルの3階越えの高い壁に叩きつけられ、童夢みたいにコンクリにめりこむ!
そんな場面なんてニチジョーチャメシゴトな、ツッパリファンタジーランド湘南。

 

 

とまどう池田をよそに湘爆メンバーたちはいつもにも増してワクワク楽しそう。なぜならシゲさんや津山さんたちも一緒の青空ツーリングにデッ発予定なのだ。

 

 

しかし、そんなみんな浮かれてる中、マルだけがなぜか浮かない顔をしていた。
中学時代のダチ、長内(おさない)が、どこかのゾクにメチャクチャにやられたらしいのだ。

 

 

悔しまぎれに「湘爆」の名を使ってしまったことをマルにマジメに謝る長内だったが「殴られるよりずっと痛かったはずのカンジンなとこ」を実は話さず「ある決意」を固めていた…

 

 

胸を引き裂かれるような「真相」を知ったマルは、ダチのオトシマエをつけるため、湘爆メンバーには黙ったまま、たった1人で巨大ケンカチーム魔路苦淋(マジックリン)に特攻を決意するが…

 

この「マルの殴り込み前の武装シーン」、どえらいカッコ良さで二重マル!作画もとても美しい。

 

単行本4巻収録のおもしろさわやか回「兄弟」で、14巻収録のシブいシリアス回「俺とお前のGOODLUCK!」をはさみ込んでストーリーを構成。
ハードなケンカ話だけでなく、元ヤンならぬ元シャバ代表のような愛すべき一般人、池田さんによる湘南見聞録的な味わいも持つ作品である。

 

 

そんな池田さんを好演したのは、OVA版湘爆シリーズ再登場となるあの方。
第5弾『青ざめた暁』の財津愛の、ラストのあの「笑いながらの大泣き」で、観てるこちらも、もらい大泣きさせてくれた中原茂さんである。

 

『湘南爆走族5 青ざめた暁』湘爆史上最大規模のあの抗争がついにOVAに!
■監督:西沢信孝■1989年■52分いきなりだが、マンガ大好きな皆さまに問わせていただく。「ページから明らかにアドレナリンが吹き出しており、読んでるこちらもそれを浴びて血液沸騰!爆……

 

また、江口洋助の兄ちゃんで、実はケンカ湘南最強であろう会社員、江口啓助を演じたのは、あの池田秀一さんである。

 

 

みんな大好き赤い彗星のシャアとは印象がまったく違う。
自分自身の若さゆえの過ちというものを認めたくないものだが、恥ずかしながら私はエンドクレジットを見るまで全然気づかなかった。別人になりきるベテラン声優スキルにガルマの顔でまんまと驚かされてしまった。

 

 

出崎演出ともガチンコ勝負できるぐらい止め絵を駆使してテンポよく展開されるクライマックスの大ゲンカは、「プッツンした原沢のブルドーザーアタック」など、ところどころちょっとコミカルに振れすぎてしまった感があるかもしれない。

 

 

また、読んだ時みんなしびれた、あの「桜井登場シーンのとんでもないカッコ良さ」はちょっと原作に軍配が上がるかもしれない。

 

 

しかし、桜井と原沢しか来なかった原作とは違い、OVA版は湘爆5人全員参戦!
ダチのためたった1人で戦おうとしていたマルのため、メンバーたちが次々に駆けつけて来る胸熱アレンジが加えられており見応え充分!
ついに江口が参上した時の絶対無敵のラスボス感も燃える!

 

 

そして激しい戦いの後には、Mr.Children『虹の彼方へ』を使ったステキなエンディングが待っている。
歌詞に寄りそうような画面作りがとても粋。
また、ストーリー途中でさりげに流れただけの「天気予報」が、ちょっとした伏線としてきちんと回収される細かな演出も情緒を生む。
みなさまの心にもきっとさわやかな感動の雨が降るにちがいない!

 

 

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湘爆のスピンオフ。全2巻。江口たちと同じ時代、場所で青春を過ごす、ツッパリではないフツー男子たちの日常