「カリフォルニア・クライシス 追撃の銃火」 いま観ても、アニメ・シーンに新しい風!!

■西久保瑞穂
■1986年
■45分

80年代当時のこと。
店員さんに顔を覚えられ、あいさつをされるようになり、「くりいむレモン」が借りにくくなるぐらい毎日のように通っていたレンタルビデオ店のOVAコーナーにこの作品「カリフォルニア・クライシス」が置いてあった。
日本のアニメっぽくない独特なアメリカンな感じのジャケットイラストはコーナーの一角で異彩を放っていた。そこだけ輸入作品コーナーみたいになっていた。

しかし昭和の広島小僧の私には「カリフォルニア」と聞いても「なんかヤシの木の植えてある海沿いの道路」ぐらいしか思い浮かばず。しかも「クライシス」の意味はわからないという危機的な英語力。
なので「ジャケットに描いてあるホットパンツ姉ちゃんがその道路をローラースケートとかでシャーシャー走る、明るいアメリカン青春モノに違いない。」と思い、日陰者で、明るい青春を送る人々を憎み、エログロバイオレンスにばっかり魅かれる陰気なデーモンみたいなナイスガイだったので、失礼ながら当時はこの作品をスルーしてたのである。

観たら「ヤシの木の植えてある海沿いの道路」は当たっていたが、他はイメージと違った。
エログロバイオレンスではないが、派手なカーチェイス満載のSFファンタジー風味のある作品だった。


失業兄ちゃんとおてんば娘がひょんなことから「スペース・マインド」と呼ばれる謎の球体をゲット。
それを狙うソ連とアメリカ軍の追撃の銃火をかいくぐり、カリフォルニアの強い日差しの元、約束の地っぽい「デスバレー」目指してオープンカーで爆走!果たして「スペース・マインド」の謎とは?…というロードムービーOVAだ。

とにかく絵が独特。
ここに載せてある絵はすべて1枚のイラストではなく、作品の中の1シーンなのである。


このコントラストをクッキリと際立たせた、わたせせいぞう先生とかアメリカ小説の表紙イラストみたいな独特の絵で、全編美しく激しく見事にアニメーションするのである。
ジャケットに書いてあるキャッチコピー「いま、アニメ・シーンに新しい風!!」にいつわりなし!「今までの日本アニメにない、この作画で行こう!」という並々ならぬ気合が画面にみなぎっており一見の価値あり!いま観てもアニメ・シーンに新しい風!!もぎたてのカリフォルニア産ネーブルオレンジぐらいフレッシュだ!

ただ正直に申し上げると、私はラストのポカーン感がハンパありませんでした…
「何か重要なシーンを見落としたのだろうか?観てる途中で実はUFOにさらわれて記憶が飛んでいるのであろうか?」とクライシスを感じ2周目も爆走!そしてまたポカーン…
みなさんはどう感じられるだろうか?共有したい!このアメリカン・ポカーン感を!

  • オススメ度…68/100
  • 無料動画の配信…youtube Dailymotion
  • 有料動画の配信…なし
  • ソフトのレンタル…なし
  • ソフトの販売…中古のVHSがオークションなどで出回るのみ
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